この記事では『小説の中の悪女皇帝になった』の22話のネタバレと感想をお伝えしていきます。
『小説の中の悪女皇帝になった』22話のネタバレ
騒動の後
喧騒を掻い潜り、人目のないところまでやってきたユリアとユースト。
騎士様さすがですと騒ぐ連中の相手をしていた時のことを思い出すと思わず溜息が漏れてしまいます。
「お嬢さんも騎士なのかい?」
騒がれるユーストから少し離れたところで酒を飲んでいるユリアに声を掛けた一人の老婆。
自身の姉も騎士だったとどうやらお決まりらしい話しをし始めた老婆を横目にぐるりと周囲を見回すとそこには前の世界となんらかわらない、生きている人々。
これからもこの人たちが、笑顔でいられるように頑張らないとね
小説の中と現実、どちらもさほど変わらない風景に改めて志を新たにしているとふと耳元で声が聞こえます。
「そうか、戻ることも思い出すこともありませんように」
とっさに振り向きますがそこには誰の姿もありません。
どこかで聞いたことのあるあの声、そして物陰から逃げ去る人影。
葛藤
「キャアアア」
追いかけよう。
走り出そうとした瞬間に聞こえた女性の叫び声。先ほどの女が逃げたのとは逆方向です。
あの女を追えばユリアになってしまった手掛かりを掴めるかもしれない。
右には手掛かりになるかもしれないあの女、左には辛そうに助けを求める女性の声。
聞える叫び声にくるりと向きを変えたユリアは勢いよく走りだしました。
「今はあの人を助けるのが先よ!」
少しの葛藤の後、悲鳴の聞こえる方に走ったユリアの目に映ったのはついさきほどユーストにこてんぱんにやられた男が女性に詰め寄る姿。
俺たちをバカにしただろう!
声を荒げる男に腕を掴まれた女性は悲鳴を上げながら必死に逃げようとしますが、男の力には勝てません。
ガッ
叫び声を上げ続ける女性に嫌気が差したのか、男の手が女性の頭をわしづかみにしたその時、ユリアの目がカッと見開きます。
人助け、それから手掛かり
「陛下はあの女性を保護してください」
いまにも殴り掛かりそうなユリアを止めたユーストは勢いよく男の横っ面に拳を叩きこみます。
暴れていた男たちは吹っ飛んだ仲間をそのままに殴ったのがユーストだとわかるとさらに声を上げます。
「調子に乗ってんじゃねぇぞ!」
吹っ飛ばされた男の仲間が女性の頭を掴んだその時、その手に鋭い拳が入り、女性は男の手から助け出されます。
うあああっ、そう声を上げる男は腕の中に女性を抱きこむユリアを睨みつけ、声を上げると殴り掛かってきました。
「お前の相手は私だ」
ですが、すぐにユーストが助けに入ります。
もちろんこんな男たち何人集まってもユーストの敵ではありません。ものの数分で男たちを片付けたユーストとユリアは助け出された女性に話しを聞きます。
どうやら元々騎士だったというあの男たち。戦争が終わり、クビになったことで毎日のように飲みに来ては暴れていたそうです。
通報しても我慢しろと言われるばかり。ですが、フェーズ公爵が処刑されてからはしばらく大人しくなったというのに、今日は突然怒り出した。
その言葉にユリアの目が光ります。
「しばらくはおとなしかったが”今日”いきなり、か」
ユーストに治安を担当する警備隊を編成するように指示をしながらユリアは考えます。
どうやらあの男たちの後ろにもちらつくあの女の影。手がかりはどうやら逃げていないようです。
『小説の中の悪女皇帝になった』22話の感想・考察
ようやくユリアがここに来た原因がわかる兆しの見えた25話となりました。
フェーズ公爵処刑後は大人しかったのに今日、急に怒り出した男たち。そして今日、ユリアの耳に聞こえたあの女の影。
一体あの女はどうしてこんなことをしたのでしょうか?気になりますよね。
そして今回の見せ場は何と言っても女性を守るユリアを庇うユーストの姿と女性を抱きしめるユリアの凛々しさではないでしょうか!
まるでヒーローのように現れたユリアとユースト。見ているだけでときめいてしまいます。
23話でも2人の活躍が楽しみですね!