この記事では『テムパル~アイテムの力~』の102話のネタバレと感想をお伝えしていきます。
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『テムパル~アイテムの力~』102話のネタバレ
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ファグマを超える
城へと戻ったグリードはアサシン軍団を牢へと連れていくラウエルと別れ、
フロイとユーフォミアを連れて、城の地下にある自身の鍛冶場に向かいます。
わざわざユーフォミアがここまでやってきた理由を聞いたからです。
いつものグリードならなんの対価もなしにこんな面倒くさいお願いを聞くはずがありません。
しかし、今回は相手が相手です。
とんでもない威力の呪文を瞬きする暇もないほどのスピードで唱えるユーフォミアを知っています。
もしも断ったり、失敗するようなことがあれば・・・
想像に難くない、ひどすぎる未来が待っていることは確実です。
そんな彼女が設計図の入手に1年、材料収集に半年以上掛けたというのです。
さすがのグリードも身が引き締まる思いで、ユーフォミアから設計図と素材を受け取りました。
【ムムドのオーブ】
今では伝説となっているファグマがまだそう呼ばれる前に師事していたドワーフ、ミレフが作ったオーブ。
その特徴は魔法帰属という非常に珍しい能力を持っていることです。
この”魔法帰属”とは永久的に使用することが出来ることを指します。
わかりやすいところで言うとグリードが持つ<フライ>が帰属した【ブラハムのブーツ】が代表的です。
つまり”魔法帰属”を持つ装備自体が珍しく、滅多にお目にかかることが出来ません。
そんな”魔法帰属”の効果が付いた装備の作り方は以前グリードが目にした
【神の武器を目撃した伝説の鍛冶職人の技術】というリストにもありませんでした。
つまり、”魔法帰属”の装備をファグマは作れなかったのです。
これを成功させればファグマを超えられる。
そう確信したグリードは力強く頷き、早速製作に取り掛かりました。
鍛冶職人としてまた強くなっちゃいますね!
新たな学び
【ムムドのオーブ】の製作はすべてが驚きの連続でした。
”魔法帰属”という強力な効果を持つユニーク等級にも関わらず魔法増幅力が少ない理由が気になりました。
しかし、その次に気になったのはオーブの利用条件の簡単さです。
なんと、魔法増幅力を少し下げるだけで圧倒的に使いやすくなるようバランスが考えられていたのです。
これを応用すれば、強力な代わりに使用条件が厳しすぎる【失敗作】をもっと使いやすい物に出来るはず。
さらにユーフォミアから預かった素材もまた驚きの物ばかり。
決して溶けることのない魔力を増幅させる素材【霜の女王の吐息】
魔力との融和力がミスリルの3倍以上ある【深淵のミスリル】
アイテムに魔法を宿らせることの出来る【水人族の王の涙】
これらを手に入れるためには数多のクエストクリアの報酬や称号を得ていることになり、
そんなユーフォミアがうらやましくも感じますが、どれも見たことない素材ばかり。
製作方法も合わせて勉強になったとグリードは唇を尖らせながらも手を動かします。
これだけの素材を得るにはきっとユーフォミアは副産物として相応の報酬を受け取っているはずです。
しかし、ファグマを超えるだけの実績が得られる製作に手を抜くわけにもいかない。
ユーフォミアを恨む自分と製作に集中したい自分と戦いながらグリードは必死に製作に向かいました。
そうして2日を掛けて出来上がったものを見て、思わずグリードは防具を着込みました。
もちろん手には盾まで持っています。
そこまで装備を整えたグリードが向かった先は完成の報告を受けて、やってきたユーフォミアのところ。
ラウエルと一緒に待っていた彼女に恐る恐るグリードは出来上がった【ムムドのオーブ】を手渡しました。
そして、すぐに盾の影に隠れました。
なぜ、グリードがここまで怯えているのか
その理由は思っていた物と違う物が出来上がってしまったからです。
もちろんちゃんと【ムムドのオーブ】は作り上げましたが、大事なのはその内容。
ユーフォミアを羨んだり、製作に集中したりなど気持ちが不安定なままで製作したせいか
出来上がったのは【”気まぐれな”ムムドのオーブ】
なんと効果の発現がオーブの機嫌次第というあやふやな結果となってしまったのです。
ユーフォミアが怒り狂うぞと覚悟を決めたグリードはぐっと盾を握り絞めます。
しかし、いつまで経っても猛烈な魔法は襲ってきません。
それどころか喜ぶユーフォミアの声まで聞こえます。
なんと、この出来でユーフォミアは満足してくれたようでした。
本当によかった!
新たな道は失った先に
喜ぶユーフォミアにラウエルは声を掛けました。
それは彼女の存在を知ってからずっと考えていた、ユーフォミアの勧誘。
もちろん、グリードからも声を掛けると彼女は快諾してくれました。
ユーフォミアが仲間になると頷いたのを満足そうに見たグリードは装備を解除するとある場所に向かうと言います。
行き先は【ヴァイラン城】
城に着くとツェダカギルドの主な面々がすでにそこにいました。
彼らを集めたグリードは数日前にラウエルと話していた野望を達成するためにギルドの脱退を申し出ます。
もちろん、誰もが驚きました。
中にはラウエルを敵視するメンバーまでいます。
しかし、そんなことで揺らぐグリードではありません。
領主になるため、そして金を稼ぐためだとまっすぐに言うとすぐにジシェカにギルドに居ても出来ると言われて、
あっさりと揺らいでしまいました。
もちろん、そんなグリードを放っておかないのがラウエルです。
ギルドに所属していても領主になれることは事実です。
しかし、その立場に立つには子爵では足りないのもまた事実。
それなら大勢の部下を従えているという実績を得るために手っ取り早いのがギルドマスターの地位です。
ラウエルがその事実を伝えるとジシェカは早速交渉に出ました。
グリードという強力な仲間を失うわけにいかないからです。
ジシェカがギルドに所属する条件として差し出したのはヴァイランの税金全額
あまりにも強大な金額ですが、グリードを引き留めておけるのなら安いものと判断した様子でした。
あまりのジシェカの思いきりの良さにさすがのラウエルも驚きます。
さぁ、どうやって彼らを円満に新ギルドの傘下に入れるか
ラウエルが企みを練っている間にグリードが口を開きました。
新しいギルドに入ればいい。
これまでも装備を提供してきたし、新しいギルドに入れば領地も拡大できるし、城も大きくなる。
あっさりとそう言ってのけるにやついたグリードにラウエルは目を見開きます。
そして、目の前に座っているジシェカは拳を握り絞めました。
当然です。
グリードが入るまでの6年間。
最初はジシェカと初期メンバーの数人からツェダカギルドはスタートしました。
そこから少しずつ少しずつ、途方もない金と時間をかけてここまで大きくしてきました。
グリードの言い分は最もです。
しかし、それはまるで今までの歩みをすべて捨てて、都合のいいほうに乗り換えろと言われているようなものです。
これまでの苦労や努力を踏みにじられたジシェカは脱退を認めると口にして立ち上がりました。
愛したギルドを
我が子のように育て上げたギルドを
いつか世界一になろうと大きくしてきたギルドを
捨てるようなメンバーとはもう夢を追いかけることは出来ないから
そう、言い残してジシェカは部屋を出て行ってしまいました。
グリードとギルドは決別してしまったのです。
その頃、一人待つユーフォミアはオーブになんのスキルを帰属させるか悩んでいました。
無数のスキルの中からユーフォミアが選んだのは【幽体離脱】
自分の体と3秒間離れることができ、その間の体はほぼ無敵状態。
幽体となった体が通る進路上の敵にはダメージを与えられる強力なスキルです。
それをオーブに覚えさせるとある人物に居場所が通知されたとアナウンスが流れます。
一体誰に居場所が通知されたのでしょう?
その人物は通知を元にゆっくりと動き出します。
え、これからどうなるの?
『テムパル~アイテムの力~』102話の感想・考察
大きな動きが出た102話となりました。
順調にいくとは思っていませんでしたが、まさかツェダカギルドと決別とは・・・
これまで自由奔放な自分を受け入れてくれていただけあって、グリードは甘えていたのかもしれませんね。
しかし、いくら懐の深いジシェカでも大事なギルドを潰して新しい物に挿げ替えよう。
中身は同じでリーダーが変わるだけだから。
なんて言われたら面白くないのも当然ですよね。
怒り狂わないだけ、ジシェカはすごく大人だと思います。
ですが、きっとこのままではグリードもいないはずです。
仲直りしてほしいので、103話に期待しましょう!
ラウエル、がんばってー!
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