悪女の定義【114話】ネタバレと感想!




この記事では『悪女の定義』114話ネタバレ感想をお伝えしていきます。

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ネタバレはしてほしくない!という方はご覧にならないでくださいね。

苦しむアイリーンと変わった思い

上等な寝台の上で苦しむアイリーンの姿はシャルティアナにとって初めて見る姿でした。

悪夢と現実の区別がつかず、ありのままの感情をぶつけるその姿に自業自得だと思いながらもその悪夢の主役が自分だというのはなんだか少し気分が悪いものです。

それでもこれ以上アイリーンの意識が朦朧としている中、何かを言うのは得策ではありません。

力なく動きづける腕、自暴自棄のようにわめき続ける言葉は意味を成さず、そうして数分も見ていればばたりと体から力が抜けて、腕がベッドの上に落ちます。どうやらまた気を失ったようです。

これまでもしも自分が皇后になったあともアイリーンと一緒に過ごすという前提がシャルティアナの中にありました。

ですが、この短い時間でアイリーンという人間の底を垣間見たシャルティアナの考えは180度変わりました。

濁った瞳を満たす真っ黒な憎悪と執念に鳥肌が立ちました。

これまで確かにアイリーンのことは嫌いでしたが、分かり合えないと言うだけでここまで恐ろしい人物だとは思っていませんでした。

ある一線を飛び越えてしまったアイリーン。もしもこのまま近くにいれば今よりももっと想像もできないようなひどいことをされるのは目に見えています。

綱渡りの証明

飲毒事件がアイリーンの自作自演であることを証明できればレジーナの資格を奪えるはずです。

この状況をどうにか利用しようと頭を悩ますシャルティアナの元に皇太子がやってきます。

部屋にやってきた皇太子は怪しい噂が広まる速度が格段に落ちたことを伝え、シャルティアナの作戦が上手くいったことに微笑みます。

とりあえずは落ち着きを見せた騒ぎに胸を撫で下ろすシャルティアナは事件の顛末を明らかにするような証拠が捜査の中で見つかっていないかと皇太子に聞きますが答えはNO。

皇室警備隊の調査も、皇太子個人の調査網にも引っかからないようです。

これがアイリーンの自作自演だと証明できれば反響計り知れません。

ですが、もしもしっかりと証明できなければ返り討ちにされるのは目に見えています。

そんな綱渡りの上にいるシャルティアナは騒ぐアイリーンの支持者たちを思い出します。

アイリーンの積み上げてきたイメージは天使のように優しい令嬢。そんな令嬢が毒に倒れたのです。帝国民たちも心配の声を上げています。

アイリーンの本当の姿を知るのはごく少数のみ。

いまこの時点でアイリーンの本性を明かしたところでシャルティアナが猛攻を受けるのは明らかです。

「確実な証拠が見つかるまでは焦らずに動かない方がいいだろう」

ぎゅっと手を握り締めた皇太子の言葉にシャルティアナは微笑みます。

悪いことばかり考えても仕方がない。それに皇太子の言うことはもっともです。

「一緒に頑張りましょう」

そんな暖かいシャルティアナの微笑みに皇太子は頷き、楽しい話題に舵を切りました。

鉄船開発部署の構成員と見えた光明

シャルティアナの進言で始まった鉄船開発部署の構成員は決まったのか?

と話す皇太子に掴まれた手を離すいいチャンスだと席を立ったシャルティアナは執務机の上にある書類を渡します。

シャリアン卿、アルベル・コーゲン、魔塔のマスター、シェルメロまで名前が上がります。

シャルティアナが選出した人員はどれも素晴らしい人材ですが、シェルメロは魔塔の人間で皇太子の臣下ではないので命令では動きません。

そこはシャルティアナが自分で説得するというので皇太子は渋々頷きます。

そして他の2人にも自分から声を掛けるのでそれまで新しい事業に携わらせないでほしいと頼むシャルティアナに皇太子は思わず笑ってしまいます。

自分の最も有能な臣下の2人を欲するシャルティアナ。他の人間なら突っぱねるような要求も彼女に言われては仕方がありません。

敵わないなと笑いながら皇太子はある気になることを口にします。

「なぜ、そこまでアルベルにこだわるのだ?」

事あるごとにシャルティアナが目にかけているアルベル。もしかしたらと気にする皇太子にシャルティアナはくすくすと肩を揺らします。

「まさか嫉妬されているのですか?」

からかうように聞いてくるシャルティアナに顔を背けますが、これは逃げられそうもありません。

それから少しだけ楽しい会話を楽しんで、皇太子が出て行った部屋の中でシャルティアナはアルベルに連絡を取りました。

鉄船開発部署の構成員になってほしいという要望を快く承諾してくれたアルベルはどうやらシャリアン卿が同じ事業に携わるのが嬉しくて仕方がないようです。

そんなアルベルとたわいもない話しをしているとふとおかしな噂が出回っているという話になります。

例の事件です。辛い思いをしていないかと心配するアルベルにシャルティアナは解決に向かっているので心配しなくて大丈夫だと笑います。

そんなアルベルを見て、シャルティアナはあることを思いつきます。

「そうだ。魔法があった」

「もしかしたらこの状況を解決するカギになるかもしれない」

一体シャルティアナはなにを思いついたというのでしょう。

「もしかして、魔法でこんなことも可能でしょうか?」




『悪女の定義』114話の感想・考察

来ました!ついにシャルティアナのどんでん返しのスタートです!

皇太子との距離も縮まり、アイリーンの本性も徐々に明らかになり、主導する事業も優秀な人材を得て動き出す。

そんな胸熱な114話となりました。

やっぱりアイリーンがこれまで作ってきた聖女のようなイメージは大きな障壁となりますね。一体シャルティアナはどうやってこれを崩すつもりなのかが気になるところですが、どうかアイリーンが眠っている間に事が済んで欲しいものです。

もしもアイリーンが目覚めてしまった後になにか動くとすれば、邪魔が入るのは必須でしょう。

アイリーンが見つけた魔法を使った起死回生の一手とは一体なんだというのでしょうか?

115話も目が離せません!

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