この記事では『ある継母のメルヘン』の39話のネタバレと感想をお伝えしていきます。
『ある継母のメルヘン』39話のネタバレ
聖誕祭スタート!
ようやく始まった聖誕祭にやってきた子どもたちとシュリ―。
まず知り合いを見つけたのは双子たちです。
父の追悼招宴に来ていた自分たちと同じ双子だという友人の姿を見つけ、
シュリ―にその子のところに挨拶に行ってくるとエリアスを連れて駆けて行きます。
そんな背中を見送りながらジェレミーは「子どもは仲良くなるのが早いな」と
達観した目を向けますがそれをシュリ―が許すはずがありません。
隅の方にいないでオハラに挨拶に行きなさい。
そう母らしく指導するとなんとジェレミーは「なんで?面倒じゃないか」と溜息でも吐きそうな顔でそっぽを向きます。
そんなジェレミーにシュリーは大慌て。相手はオハラ、公爵令嬢です。
礼儀正しくていい子なんだからと若干不思議そうな顔をしてみてもそっちのけでとにかく仲良くしてきなさいと母に小言を言われては仕方がありません。
溜息交じりにジェレミーはオハラの元に向かいます。
親の心、子知らず
ようやく子どもを送り出したシュリ―は会場内に知り合いの姿を探します。
そこに見つけたのは会場の隅に置かれた椅子に座るニュルンベル公爵夫人。
なにやら思いつめた顔をしており、声を掛けずにはいられませんでした。
パーティーに疲れてしまって、常に気を張る必要のある雰囲気に疲れないはずがありません。
自分も同じだと言いながら隣に腰を下ろしたシュリ―に夫人は聖誕祭の前にノラに贈られたプレゼントのお礼を言います。
その言葉にシュリ―は会場にノラの姿が無いことに気が付き、行方を夫人に尋ねると彼女は少しだけ戸惑ったあと、重たい口を開きました。
「すっかり準備を終えた後、ノラの姿は消えていました。おそらく商店街にいるのだと思います」
どうやらまた家を抜け出したらしいノラの行方をまるで知っているかのような夫人の様子にシュリ―が首を傾げます。
そんなシュリ―に夫人は自分の子どものことなのに他人に頼ってしまっていること、
そしてそんな自分が恥ずかしくてたまらないことを打ち明け、顔を真っ赤にするとあることを口にします。
「昨日、ノラの後をつけてしまったのです」そう話す夫人に驚くシュリ―ですが、なんと昨日ノラが抜け出した後夫人は彼の後を尾行したというのです。
そんな夫人の目に映ったのは久しぶりに見たノラの笑顔。
庶民の子ども達に剣を教える息子をきっと父は叱責するでしょうが、その笑顔を見ては何も言えません。
帰ってきたノラをいつもとは違い穏やかに迎え入れると少しだけノラの態度が和らいだように感じました。
親の心、子は知ってたかも?
恥ずかしそうに話す夫人ですが、シュリ―は穏やかな口調でノラのことを話します。
訓練を受けた兵士を撒くほど足の速いノラ。彼が後を着いてくる母の姿に気付かないはずがありません。
それならなぜノラは気付きながらも母を撒こうとしなかったのか・・・その答えは簡単です。
「自分のそんな姿を夫人に正直に見て欲しかったから」
そんな思いの籠ったいじらしいノラの姿が目に浮かぶようでシュリ―はノラの気持ちを代弁します。
「母上であれば信じてくださるかもしれない」そう思うノラを暖かく迎え入れたのは確かに正解だったと
ようやく親子の歩み寄りを見せた夫人とノラの話をしているとぴたりと音楽がやみ、皇帝陛下の訪れを告げます。
夫の元に戻らなければいけないと夫人は席を立ちますが、ふと振り向いて言いよどみます。
そんな夫人にシュリ―は「先ほどの話は夫人と私だけの秘密、ですよね?」と微笑み、
夫人はそれに「はい、私たちだけの秘密です」とだけ答え夫の元に向かいました。
そうして皇帝陛下が会場に家族とともに訪れ、夫を失いながらも強大な家を切り盛りするシュリ―に労いの言葉を掛け、シュリ―はそれに答えます。
それを見た皇帝陛下は他の参列者たちにもこの饗宴を楽しむように言うのを合図に聖誕祭が始まりました。
『ある継母のメルヘン』39話の感想・考察
今回はノラと夫人の心の距離が縮まった心温まるエピソードでした。
これまですれ違ってきたノラと両親。まだ父とは向き合えていませんが、
母である夫人との関係が少しでも良くなってきたのは非常に良い傾向なんじゃないかなと思います。
これから高潔な父との戦いが予測されますが、ノラにシュリ―以外の見方が出来てよかったなと胸を撫でおろす内容でした。
これからのノラの動向が気になる39話でしたが、これからシュリーを取り巻く環境がどう変わるのかもまた気になる内容でした。
この聖誕祭でなにが起こるのか、そしてジェレミーとオハラの恋は発展するのか、40話も目が離せません!