期間限定のお姫様【40話】最新話のネタバレと感想！

ラファエルの手掛かり

手掛かりとなるのは、皇帝陛下がいる本宮。

リブンから告げられた言葉にシェイリアは動揺を隠せません。

なにせ皇帝陛下のいる場所は、この世で最も聖なる場所。

そんなところから魔族の気が出ているなんて！

シェイリアの様子を見て、皇室を冒涜するつもりはないと申し訳なさそうに口にするリブン。

大丈夫、気にしないで。あそこは最も安全な場所だから。

表ではそう言っても頭の中は大混乱。

リブンは見えたままを話しただけ。

私も本宮には自由に出入りできないし、何か見えるわけじゃない……。

ラファエルを探すのは諦めましょうと伝えます。

そもそもこういったことは主人公であるイクレットが解決すべきだし。

イクレットは順調に成長しているのかな、と主人公を気に掛けます。

力になれなかったリブンはしゅんとして謝りますが、本宮に行く口実もないのでしかたがないのです。

シェイリアは新たに出てきた“魔族”というワードに不吉さを覚えます。

やっぱり何か起こる前にこの舞台から退場しなきゃ……！

そう考えているとリブンから声が掛かります。

僕がお役に立てると思います。

嬉しさと驚きを隠しきれず、協力してくれるの？　と聞きます。

新たな人物

大神殿へようこそ、とイクレットを歓迎するジブリルテ。

遠かったでしょう？　とイクレットに聞きますが、なんとシェイリアが馬車をだしてくれたようです。

それはよかったわ、と本題へ入ります。

”学習進度が想像より遅れている。”

呼び出された理由に、一瞬言葉を詰まらせ謝罪します。

しかしジブリルテは、ふふと軽く笑います。

今日は少し違った授業をしますよ、と二人は足を進めます。

今日はイクレットに紹介する人がいるとのこと。

私も知り合ったばかりだけど、驚くほど魔法の力を持っているの。

あなたと同い年だからいい刺激を受けるはずよ。

その言葉にイクレットの心臓はドキドキと音をたてます。

先に来ていたのね、ヘーゼル。

赤い長髪、水色の瞳を持つヘーゼルの姿に、イクレットは動揺して言葉がでません。

ジブリルテとヘーゼルの会話もどこか遠くに聞こえます。

初めて会ったはずなのに、どこかで会ったことあるのかな……？

後ろで固まるイクレットを見て、ヘーゼルはジブリルテに聞きます。

私に似ている人って、後ろにいる方ですか？

いざ、本宮へ

陛下は先約があるため謁見できません。

いざ、本宮へと乗り込んだシェイリアたちはそう言われてしまいます。

噂になっている私の婿候補が本当か確認しに来たのに。

謁見へのわずかな希望を込めますが、通用しません。

ご予定を教えていただければ私がお迎えにあがりますので、と断られてしまいます。

ただ……、とフードで顔を隠すリブンへ視線が向けられました。

ここは神聖な場所ですので……と言葉を濁して伝えられます。

それにむっとしたシェイリア。

私の侍従をそんな目で見ないで、それとも興味があるの？

ち、ちがいます！

まあ、あなたになんてあげないわ

……ごっ誤解です。

と相手をからかって怒りを嚥下します。

陛下が不在なら用はない、とリブンと共に踵を返します。

そう、堂々と歩けばいいのよ。

私は父親に会いに来ただけなのだから。

自身を奮い立たせ、本宮の廊下をヒールを鳴らして堂々と歩きます。

さっきは不自然じゃなかったよね。

あそこまで偉そうな不利するの初めてだったし……。

と、ちょっと心配な様子も。

陛下に会えないのなら、魔気の出どころを確認して戻りましょう。

リブンはそれに承諾すると、魔気の場所へと案内します。

確認するだけだから。

あとで何か役に立つ情報があるかもしれないし……。

それに、ラファエルの正体が知りたい。

そんなことを考えてついていくと、一つの扉があります。

掃除道具入れのような、まるで厳重ではない扉に拍子抜けしてしまいます。

気軽に開けられるから、それはそれでいいのだけれど。

ラファエルが、いや、人がいるかだけ確認しよう。

シェイリアは扉をゆっくりと開けます。