この記事では『両極の少年』の38話のネタバレと感想をお伝えしていきます。
潜入
校舎に潜入した彩羽とレオ。
レオは立ち込める血の匂いに思わず息を呑んでしまいますが、彩羽はいきなり階段の手すりを乗り越えるとそのまま飛び降りてしまいました。
ゴンっ
彩羽が飛び降りた先、そこには大きな口から舌を出しているウォームがいました。
落ちてきた衝撃で舌に大きなダメージを負ったウォーム。素早く銃を取り出した彩羽はすぐに追い打ちを掛けます。
そして、壁際でつぶれているウォームを見ていると上からどたどたと会談を降りてくる音が聞こえました。
「君は私の援護だけして」
満身創痍のウォームを睨みつけながら銃を差し出す彩羽。
ですが、その言葉をレオは受け入れませんでした。
言うことを聞け
階段を駆け下りてきたレオはそこに倒れているハルに駆け寄りますが、それを彩羽は止めます。
いまはウォームのほうが先。そもそもこの潜入に同行するのは彩羽の言うことを聞くのが条件だったはずです。
戸惑うレオを見ながらいまだに生きているウォーム。
「意地汚い」
あまりに冷たい彩羽の視線にウォームは廊下を駆け抜け、逃走を図ります。
来て!
彩羽はレオを連れ、ウォームの後を追いかけます。
「普通のより、力が弱い」
満身創痍のウォームが必死に攻撃をしてしまいますが、彩羽には利きません。
簡単に尻尾らしきところを掴んだ彩羽はそのままぶんっとウォームを壁に叩きつけます
ぐしゃっと嫌な音がしたウォームは苦しみのあまり口の中から大量の血を吐き出します。中に見えたISOの文字。
「外殻が硬いのは同じ。目は1個、足は4本だけ、全長もそれほど長くない」
冷静に分析をする彩羽ですが、苦渋の声を漏らすウォームを何度も何度も足で蹴る。
恨みの籠ったその蹴りにウォームは満身創痍になり、ぴくぴくと震えています。そんなウォームに彩羽はまたも言葉を吐き捨てます。
「他のと姿かたちがかけ離れているのは、採取された遺伝子情報を投与されたものの、まだ完全には再現しきれていないから」
いまにも死にそうなウォーム。
あとは核を潰すだけです。
どうせ核は口の中、そう言って彩羽は大きな口を開けて後ろにいるレオに撃てと命令します。
形勢逆転
あとはレオに撃ちぬかせるだけ、その銃撃を待っている彩羽の隙をついてウォームは床に滲む血をその長い舌でぺろりと舐めました。
するとどうでしょう。短い腕で彩羽の足を掴んだウォームはその巨体のあちこちに血管を浮かび上がらせ、立ち上がります。
「こんなに早く⁉」
あまりにも早い回復スピードに目を見開く彩羽。
とにかく彩羽を遠くまで吹っ飛ばしたウォームはまた廊下の奥へと逃げて行きます。
「ついて、」
とにかく後を追わなくてはいけない。彩羽は後ろにいるはずのレオに命令を出そうとしますが、途中で言葉を飲みます。
「追いかけましょう」
右手に銃を握ったレオは左肩にぐったりとしているハルを担いでいます。
ですが、まったく力の入っていないハルはずるりと肩から落ちてしまいます。
大丈夫か?そうハルの肩に手を掛けますが、その目は見開いたまま、呼吸さえしていないようです。
「、大丈夫」
まるで現実から逃げるようにハルをまた肩に担いだレオ。彩羽のあとを追います。
『両極の少年』38話の感想と考察
ついに彩羽とレオによる救出が始まった38話となりました。
息をしていないハルを大丈夫だと言って担ぐレオの姿には胸が痛くなりましたね。
ヘテロとしてずっと幼馴染でそばにいたハルが傷付いて、もしかしたらという恐怖に駆られて現実から目を逸らす姿はあまりにも辛過ぎました。
ですが、まだウォームは生きています。それも驚異の回復をして
まだ校舎の至るところにハルたちの血痕は残っているでしょうから、それがどう戦闘にかかわってくるかが気になりますね。
彩羽とレオは無事ウォームを倒し、救出を成功させることは出来るのでしょうか?39話からも目が離せません!