潰れる家門を生かしてみます【25話】ネタバレと感想!




この記事では『潰れる家門を生かしてみます』25話ネタバレ感想をお伝えしていきます。

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ネタバレはしてほしくない!という方はご覧にならないでくださいね。

頭から離れない悪夢

ついに今日ですべてが決まる決戦の日。

にもかかわらず、テラの頭をよぎるのは昨晩見た悪夢の内容です。

跡継ぎの子どもたちも冴えない、乱れた世で権力者の庇護も受けられず、頭を下げることもできないような家門はもっとも最初に淘汰されます。

そう、まるで小説の作者がこの話の中でもっともこの毒な家門だと書いていたエリオス家のように

絞首刑に処された家族と自身の白黒のイメージが頭に張り付いたテラは何度も頭を振って振り払おうとしますが、簡単には消えてくれません。

「お嬢様?」

もう着きましたよというベスに言われ、なんとか意識を取り戻したテラはいざ会場へと足を踏み入れます。

わん
悪夢ってなかなか頭から離れませんよね。
忘れたつもりでもふと思い出してしまって、また忘れられなくて。
なんとかテラはそれを頭から振り払ったようですが、この後の試験で悪夢がよぎらないことを祈ります。

試験の内容

豪華絢爛な会場にいる数々の貴族の子息たち、その中に取り巻きを連れたローガンの姿もあります。

牛だとか羊だとか馬鹿にする取り巻き達からの謝罪の言葉を受け取ったことにすると軽くあしらったローガンはテラの姿を見て、兄があの腹違いの妹のどこを気に入ったのかと考えます。

物珍しさで目を輝かせているテラのどこにも見つからないその理由。ですが、ばちんとかち合った目がぎらりと輝いた気がしました。

そうしている間に試験内容の説明が始まります。

ついに始まる「オリシア国物語」で今回の面接がかつてないほど厳しいものだと書かれていた3次にも及ぶ面接。

1次面接は個人面接であり、20%の候補者が脱落。

2次面接は実技面接であり、行政官試験に実技が取り入れられたのは初めてなので脱落者はなし。

3次面接は団体討論面接で、30%の候補者が脱落。

その内容に候補者たちはざわつきます。

面接は簡単なものだと言われていたにも関わらずこの難易度、しかも事前告知なしで3回も行われるとあってはざわつくのも仕方がありません。

前までは筆記さえ通過してしまえば面接ではほぼ落ちないと言われていて、筆記を通過して安堵していた彼らにとっては青天の霹靂です。

そんな騒ぐ候補者の中、テラは前世で受けたインターン面接を思い出しながら深呼吸をします。

この面接で有名になる人物、その人物を最終面接までに探し出さなければいけません。

にゃあ
突然の内容変更はびっくりしますよね。
ですが、小説でそれを知っていたテラはその動揺がありませんから他の候補者たち、
そして兄妹たちより一歩リードではないでしょうか?
じろじろと見てくる兄弟たちの視線に何か企んでいるんだろうなと思いながらも自分の番が来るまでテラはその人物を探すための手段を考えることにしました。

一次面接

面接第7組にエリオス家の全員が並びます。

待合席で待つ子女たちがこそこそとどうやってあんな馬鹿、テラが筆記に合格したんだと囁き合います。

「エリオス家だけじゃなく、ボーテン家、ポートランド家も全員合格したのよ。皇后様が裏で手を回されて」

そんな声が聞こえてきてテラの眉間に皺が寄ります。

ですが、言い返すことは出来ません。テラ自身がしてしまった浅はかな戦略のせいでこんな状況になっているのですから

私は実力で合格したのよと心の中で叫びながらぐっと堪えているとようやくテラたちの番がやってきます。

「さて、それでは面接を始めます」

面接官は第一皇子のフランツ・アムールです。

「エリオス家のテラ譲は?」

「は、はい!」

緊張のあまり、どもってしまうテラに少しだけ笑いが起きますがそんなことおかまいなしに面接は進みます。

皇子は隣にいる秘書が差し出してきたテラの書類を見て、目を見開きます。

「これは」

そう、テラが希望を出した部署。それは

「治安部です」

間違いはないのかと確認する質問にしっかりと答えたテラにまたこそこそ声が聞こえます。

女のくせにとか、目立ちたいだけとか、引きこもりだけとかそう言った声もテラには聞こえません。

「治安部がどのような仕事を怒尾なうのか、知りながら志願したのですか?」

ですが、その考えは面接官も一緒。一番端にいる面接官の高圧的な態度にもテラはひるみませんが、さすがに家門が承知しているかといえば、そうではありません。

治安部の業務はよくわかっていますと説明しようとするテラの言葉を遮って質問してきた面接官にテラの額に汗が浮かびます。

「面接後も部署確定までは時間がありますから当主ともよく話をしてみるといいでしょう。送ってくださった軍士について礼を申し上げるとお伝えください」

その言葉で終わってしまった1次面接。

テラとしては全然話すことが出来ずアピール不足のような気がしますが、仕方がありません。

必ず治安部に入って見せる。

そう意気込んでテラは部屋を出て行きました。

わん
こそこそ噂話するのってなんだか嫌ですよね。
大体そう言うのって相手に聞こえるように言っていますし、
面と向かって言えと怒るテラの気持ちもわかる気がします。
なにはともあれ、一次面接終了。テラの結果はいかに?




『潰れる家門を生かしてみます』25話の感想・考察

ようやく行政官試験が始まりました。

いきなりの試験内容の変更に、面接で有名になるある人物の捜索。テラにはやらなければいけないことが山積みです。

そもそも父に治安部に希望を出したことについて許可はもらっていないわけですから、それもまた一波乱ありそうです。

さて、とはいえ気になるのはその結果です。テラは無事1次面接を通り抜けることは出来たのでしょうか?

26話も目が離せませんね!

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