この記事では『潰れる家門を生かしてみます』の28話のネタバレと感想をお伝えしていきます。
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『潰れる家門を生かしてみます』28話のネタバレ
姉妹が思うこと
さてこれから実技試験スタートと言うところでテラに妹が声をかけてきました。
「エリオス家の名に傷が付くのが心配なのよ!」
どうするのよと心配されたテラがからかう様に笑うと妹は声を荒げました。
もしも賭けに負けて、タルティンの謝罪をすることになったら父から大目玉を食らうことは明らかです。
先ほどの言い分からまるで自分を応援してくれていると思っていたとテラは笑います。
「妹が味方になってくれてうれしかったのに」
そんなテラに妹は吠えました。
「本気のフリなんかしないで!」
それだけ言い残して他の令嬢たちの元に消えて行ってしまった妹の言葉に首を傾げていると今度は姉が声をかけてきました。
「アリアにとってブランドンお兄様は大きな存在だった」
ブランドンが亡くなって戻ってきたあの日、テラは倒れてしまいましたがそれ以外の兄弟は皆、最期まで墓を守り哀悼しました。
それなのに今更平然と兄弟面をしてくるテラのことが許せないのだろう。
そう言われて初めてテラは妹が怒っている理由に気付きました。
妹がジェイソンを止めなかったのは、テラの考えに賛同しているわけではなくその傲慢さを気付かせるため。
部屋にこもりすべての責任からテラが逃げている頃、父からの信頼を獲得するために兄弟たちは血のにじむような努力をしました。
にも関わらず、突然横からやってきてすべてを奪おうとするテラ。
許せるわけがありません。
「エリオス家に泥を塗ることは許さない!」
第二試験スタート!
逃げていた。
兄の死を受け入れることの出来なかったテラは逃げてばかりいましたが、今できることはこれだけしかないの。
そう姉に決意を伝えたテラは姉妹の言葉で高ぶった心を胸に抱き、試験に臨みました。
「なんなんだあれは!」
にわかに騒がしくなる試験会場にやってきた皇太子は騒がしい人垣の向こうを見ました。
そこにはへとへとになりながら走る男性の中で、必死に走るテラの姿。
実は上体起こしをする姿もみなに見られていて、その姿にまさか本当にたらティンの謝罪を受けるんじゃないかと騒ぎは大きくなります。
「あの、これはなんの騒ぎですか?」
タルティンの謝罪。
聞き逃すことの出来ない言葉に首を傾げた皇太子の視線を受け、従者は近くにいた受験生に声をかけ、なにがあったか事情を聴きました。
少し偉そうな受験生の姿にいらっとしたのは秘密です。
走り抜けるテラを褒めたたえる受験生たちの中を闊歩する皇太子。
その姿に気が付いた受験生たちは次々に道を開けます。
周りの男性に負けないくらいのスピードで駆け抜け、男性顔負けの成績を残しているテラに思わず従者は見た目に合わないと漏らしました。
「相手を見た目で判断する騎士は戦闘においてどうなると言った?」
皇太子の言葉に従者は顔を青くします。
そう、実力を見誤る者こそ、戦場でまっさきに命を落とすのです。
上体起こし1分あたり60回、握力は平均値を少しだけ下回る40キロ、百メートル走は18秒と好タイムです!
大会議室に行っている間になぜテラだけ男性に混じって参加しているのか確認しておけ、そう言い残して皇太子は試験会場をあとにしました。
結果発表、そして最終面接
夕方を迎え、ようやく二次試験が終了しました。
試験官は落第する者はいないと前置きをした上で、今回の結果が最終面接に関わると断り、結果発表をしました。
「400点満点で平均点は250てんでした」
気になるのはテラの点数です。
会場がまた騒がしくなりました。
「テラ・エリオス令嬢の点数は347点です」
その言葉に会場は沸き上がり、テラは目を輝かせます。
ですが、一人真っ青な顔をする男が一人。そうタルティンの謝罪を賭けたあの子分の男です。
「オシリア帝国の貴族として約束は必ず守っていただきますよう」
恥ずかしそうに顔を赤らめている男の前に進み出たテラはそう強く言い放ちました。
そのころ、皇太子は従者からの報告を聞き、呆れ切った顔で溜息を吐いていました。
「なぜエリオス家のテラ令嬢だけが標的になる?」
筆記試験で優遇された腹いせに嫌味を言ったのではないかという従者の言葉にそれはおかしいと皇帝は首を横に振ります。
なぜなら筆記試験で優遇されたのはエリオス家だけではないこと、そしてエリオス家はやみくもに男爵家が喧嘩を売っていい相手ではありません。
「誰かから支援を受けているはず」
なんらかの後ろ盾を感じた皇太子はそう命じると第3次試験の会場へと向かいます。
そう、テラと賭けをした男、サム・メドックはエリオス家の次男、つまりテラの後ろ盾を得ていたのです。
いずれは当主になると言われている男ですが、家庭内の権力争いをこんな貴族の子弟が集まる場に持ち出してきたバカ息子に受験生たちは内心呆れかえっていました。
太ったテラと家庭内の問題を持ち出したバカ息子。
エリオス家という名だけで偉くなったつもりらしいなんて思われているとも知らず、テラは次の試験会場へとやってきました。
「これは厳しくなりそうですね」
壇上に設けられた5つの椅子。
ですが一つ席が空いています。一体誰が来るんだと騒がしい会場の扉がぎいっと開きました。
現れた皇太子の姿にさらに騒がしくなる会場。
それを気にも留めず、まっすぐに会場を歩いた皇太子はテラの横を通り抜けるとき、すいっと自分の鼻筋を叩いて、笑います。
「まさか、あの時私が言った言葉のために⁉」
こういった場には姿を見せることのない皇太子の企みに気付いたテラ。
さぁ、最終試験のスタートです!
『潰れる家門を生かしてみます』28話の感想・考察
テラ、完全勝利となった28話でした!
あの結果を聞いて恥ずかしそうに俯く子分に約束を守れと胸を張るテラはかっこよかったですね!
まだまだ家庭内の問題を表に出してきた兄、ジェイソンと並んで、テラはバカにされていますが、きっと最終試験でそれをひっくり返してくれると信じてます!
ですが、不安要素が一つ。
それは予期しない皇太子の登場です。
テラと出会ってから数々の意地悪をしてきた皇太子。
どうか最終試験でその悪戯心を出さないことを祈るばかりです!
なんにせよついに始まった最終試験。
29話からも目が離せませんね!テラの周囲や兄弟から向けられる印象は大きく変わるのでしょうか?
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