この記事では『大魔法師の娘』の61話のネタバレと感想をお伝えしていきます。
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アタータ、とは
頭を撫でてくれれば客の正体を教えてやるよとなぜか部屋に居座っているアベルは言います。
ラキエルが行かなきゃいけないほどの客の正体が気になって仕方がないというメイベルの手がアベルのほうに伸びたその瞬間、溜息が聞こえました。
そして、メイベルの手をベレロフォンが止めます。
アタータとは名もなき者たちが住む土地のこと。
ラ・ベスティアという土地に住む獣人族のことを指す言葉でもあります。
そして、アタータはカンやアベルの出身地でもありました。
どうやら今回の客はアタータから送られた精霊だろうと予測したベレロフォンは大丈夫ですよとにっこり笑います。
アタータの地はラキエルに忠誠を誓った味方ですから、おそらくカンやアベルのことを知る精霊でしょう。
そう言われて不安そうにしていたメイベルはほっと息を吐きました。
安心したところでメイベルはある疑問がまた浮かびます。
知り合いというのならどうしてアベルはこの部屋に残ったのか、
そしてアベルやカンが地元に戻っていることを見たことがないことです。
ふいっとメイベルがアベルのほうを見たことに気が付いたベレロフォンはふっと鼻で笑いました。
どうせ気まずい相手でも来たんでしょう。そうベレロフォンに笑われ、アベルは違うっと声を上げます。
あくまでもメイベルの近くにいるためにここにいるというアベルにベレロフォンはつっかかります。
隠れたまぬけな狐と言って憚らないベレロフォンはメイベルに近付いたことがバレれば、ラキエルにお仕置きされるぞと脅して見せます。
ですが、そんなのアベルには関係ないようで、お前さえバラさなければいいんだと歯向かいます。
そんなアベルにベレロフォンはまた鼻で笑います。
ここはあの大魔法士、ラキエルの屋敷。持ち主であるラキエルがこの屋敷で起きることを理解していないはずがありません。
そりゃあ困ったな。
まるでわかってると言わんばかりに挑発しているつもりなのかメイベルの手を取って、アベルは自分の頭に載せました。
あったかい魔法
アベルは机にかじりついているやつなんかと喧嘩しないとつっかかり、
ベレロフォンは魔力も使えないひ弱なやつとは争わないと反論し、
お互いがお互いをいじめることなんてないだろと喧々囂々言い合っているのを余所にロシケールの月はメイベルに語り掛けました。
どんな魔法が使いたいの?
ついさきほどから何度も問いかけられている言葉にメイベルは首を傾げます。
イメージするのは壁を壊すような乱暴な魔法ではなく、もっと優しいあったかい魔法。
そのイメージを受け取ったロシケールの月はその先に炎を灯しますが、メイベルは首を振ります。
人を傷つけるような魔法じゃなくて、もっと優しい魔法が使いたいのだから
この季節に合う、あなたの望むものになりましょう
うまくイメージが決まらないメイベルの言葉に答えたロシケールの月が光出します。
そして、その光が収まるとなんと部屋中に綺麗な花が無数に咲き誇っていました。
宙を舞う無数の花や花びらはあったかくて、まるで雲の中にいるようなふわふわとした感覚さえ感じる不思議な空間が出来上がります。
そう、これがメイベルが本当に望んだ人を幸せにする綺麗な魔法。
誰かを傷つけることのないメイベルだけの魔法。
これがメイベルの望んだ彼女なりの魔法の姿でした。
ようやく1人で魔法を使うことが出来たメイベルに喧嘩していたベレロフォンもアベルもおめでとう!と声を上げます。
根源の道と言われるラキエルと同じ大魔法師へと続く道にメイベルが立った瞬間でした。
誓約、とは
魔法が使えるようになったメイベルにはあることがずっと気になっていました。
それは”誓約”
ラキエルに聞いても、見せられた本にも書いてなかった誓約のこと。
理論のようなものを見つけることは出来たので、ちゃんと勉強をすればすでに交わされてしまった誓約も解くことができるかもしれない。
そこまでメイベルが誓約にこだわるのには理由があります。
ラキエルに掛けられた誓約を解きたい。ただその一心でした。
それから世の中にある悪い魔法を全部消してしまいたい。
そんな優しい大きすぎる夢を見ているメイベルに少し困ったような顔をするベレロフォン。
その反応も当然です。この夢はあまりにも大きすぎて、あまりにも遠すぎるのですから
ですが、メイベルには必ず叶えられるという確信がありました。
それはシクラメンの人から魔法を使うなんて無理だと言われてきた自分が魔法を使うことが出来たんだから
きっと小さいことからちょっとずつ頑張れば、どんな大きな夢だって叶えられると思うんだ。
自分に起きた奇跡を他の人たちまで、なんなら世界中まで広げたいとメイベルは言います。
そんなメイベルの前にベレロフォンは跪くとくすりと笑いかけます。
悪い魔法がすべての悪に繋がっているのなら、それを根絶することは簡単ではありません。
それでもメイベルならきっと出来る。自分も手伝うから
例え自分の中に押し殺している強大な力を暴走させてでも
ベレロフォンの中には暴走する機関車のような強大な力が眠っています。
それを使ってでもその力になりたい。そういうベレロフォンに少し驚きはしましたが、メイベルはうんと頷きました。
まだラキエルには話せませんが、きっと話したところで断られることはないでしょう。
俺も手伝うというアベルも仲間に加わって、メイベルは夢を叶えるための味方を得ることになりました。
『大魔法師の娘』61話の感想・考察
メイベルの大きな夢が羽ばたくこととなった61話となりました。
まだまだアタータから来た客の目的や正体などは明らかになっていませんが、62話で明らかになるのでしょうか?
ですが、なにより今回のお話でポイントになったのはメイベルの大きな夢ですよね!
悪い魔法を根絶して、世界中を平和にしたい。
あまりにも大きすぎる夢ですが、大魔法師の弟子であるベレロフォンと獣人であるアベル、それにきっとラキエルも話を聞けば賛同してくれるはずです。
強すぎる味方を得たメイベル。
これからどんな困難に立ち向かっていくのか!62話からも目が離せませんね!
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