この記事では『できるメイド様』の47話のネタバレと感想をお伝えしていきます。
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『できるメイド様』47話のネタバレ
ヒルデガルドが望むこと
そもそもヒルデガルドとは正式な名前をヒルデガルド・フォン・ビンゲンと言います。
ドイツ、ビンゲン家の聖女で、3歳のころから空からのお告げを受け取っていた彼女でしたが、そのことを隠し平凡な修道女として生きていました。
しかし42歳のとき、今まで見てきた幻想体験を伝えるようお告げを受け、様々な方面の分野において、ずば抜けた業績を残します。
その後も女子修道院を独立させ、ビンゲンのヒルデガルドと呼ばれるようになりました。
そんな聖女の生まれ変わりだと皇太子が思うほど優秀な侍女の噂がそこかしこで囁かれています。
その内容は当然、マリの事で、なんとサトウキビの種との取引を提案したことまで皆が知っていたのです。
「、しまった」
こっそりと壁に隠れたメリは溜息を吐きました。
交渉は大成功。難局を乗り切り、褒めたたえる貴族たちに皇太子はこのアイディアはマリのものだと話してしまったのです。
まさか自分の名前まで出回ると思わなかったと人の少ないところに隠れるマリですが、楽しみなことが一つありました。
それは皇太子との約束。
「うまく解決すれば大きな功績を残すことになる。望みがあれば聞いてやろう」
そういわれて、マリが望んだのは自由。
しかし、それを聞いた皇帝はそんなことはひどく簡単で、功績に見合わないと笑うと跪くマリの顎を掴んでこう言いました。
「お前が望む以上の褒賞をやろう」
なにをもらえるかはわかりませんか、とにかく身の危険のある宮殿から出られるのなら万々歳です。
これまでなにかと皇太子には目を掛けもらってきました。
褒賞をもらってすぐにいなくなるのはひどいよね、それなら手紙でも書こうかな。
なんて考えながらようやく訪れる自由に胸を高鳴らせました。
もっと褒められたって良いくらいですよね!
過ぎたる褒賞
「今回の教国使節団の件で素晴らしい功績を残したあなたに殿下から褒賞が与えられる」
戦争捕虜から赦免とすると声高らかに皇太子からの褒賞内容が書かれたスクロールを読み上げる使者にマリは目を輝かせます。
「それでは、私は自由の身になれるのですか?」
胸のときめきを隠せないほどに期待に満ちた声でマリはそう聞きましたが、使者はその言葉に首を傾げます。
「はい?」
まさか何も聞いていないとは思わなかったと驚く使者に、思わず素っ頓狂な顔をするマリ。
ですが、時は待ってくれません。
場所は変わり、窓から差し込む日差しの中で皇太子の前に跪いたマリは肩に当たる抜き身の剣を感じながら皇太子の言葉に耳を傾けました。
「皇帝陛下に代わって、そなたに皇太子の顧問爵位を与える」
泣きたい。
いますぐにでもここを逃げ出したくなりますが、そんなこと出来るわけもなく、マリは俯いたまま、肩を落とします。
名誉なんてこれっぽちも欲しくなかったのです。
欲しかったのはただの平民として穏やかに生きていく生活。
それが皇太子の最側近に指名されるとは思わなかったと戸惑うマリを余所に皇太子は儀式を続けます。
「それと同時にヒルデルンと言う姓を捧げる」
ヒルデガルドからもじったであろう姓を受け取り、マリはマリ・フォン・ヒルデルンとなりました。
それを聞きながらマリはぼうっと考えます。
もしもクローヤン王国の王女として、皇太子を恐れて恨みながら生きていた方がましだったんじゃないかと。
そして、もしクローヤン王国の王女でなく、帝国民だったのなら、私は彼を。
「、ありがとうございます」
これはマリが皇太子妃になる可能性が高まってきましたよ!
入れ替わる立場
「マリ・フォン・ヒルデルン」
儀式から戻ったマリをメイドたちは称賛の声で迎え入れます。
顧問とは帝国の臣下として最も名誉のある爵位です。
そして、それは名門貴族の令嬢からなる獅子宮殿のメイドの中でもかなり高い身分までマリを押し上げるものでもありました。
顧問になろうともマリはメイドをやめることはありませんでしたが、仕事は主に皇太子のお世話へと変わりました。
そして、変わったことがもう一つ。
「これからはフォン・ヒルデルンとお呼びすべきですね」
廊下で顔を合わせたレイチェルはかなり穏やかにそれだけ言うとマリの前から姿を消しましたが、内心穏やかではないはずです。
本来の計画ではマリのアイディアをレイチェルが話し、皇太子妃の座を射止めるというものでした。
それがどうでしょう?
結局皇太子の最側近に選ばれたのはマリ。
そして、いまだに皇太子妃の選定は終わっていないのですから、計画が失敗なのは明らかです。
しかも、もしレイチェルが皇太子妃に選ばれようとマリを国外へ追放することは出来ません。
マリはそれだけ高い爵位を授与されたのです。
「!ソビエン公爵殿下にご挨拶申し上げます」
もうとにかくあとのことは後で考えようと廊下を歩いているマリに声を掛けたのはソビエン。
彼は皇太子に忠誠を尽くす、明るい社交的なお調子者のように見える男ですが、その本質は鋭くて疑い深く、必要であれば手段を選ばないと聞いています。
どうしてそんな人物が声をかけてくるのか。
思わずマリはぎゅっと手を握り締めました。
この後の展開が一気に読めなくなりましたね。
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『できるメイド様』47話の感想・考察
マリが皇太子妃になれるだけの地位を手に入れた47話となりました。
今までの功績を考えれば遅すぎるくらいですが、マリの実力が評価されて本当に良かったですね!
ですが、今回のことでわからなくなったのは皇太子妃の選定です。
あくまでもこれまでは2人で競い合ってきたわけですから、そこに横からマリが入るのをきっと2人は必至で阻止するでしょう。
それに対して皇太子はきっと何らかの圧力を掛けるでしょうし、マリは逃げるでしょうし
うーん、なんだか先の展開がより読めなくなってまいりました。
そして、ここで登場した公爵の動きも気になります!
48話も目が離せませんね!