この記事では『テムパル~アイテムの力~』の62話のネタバレと感想をお伝えしていきます。
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ステイム伯爵
北部の主と言われる、エトナル王国最高権力者のステイム伯爵がいるウィンストーン城で伯爵は溜息を吐いていました。
これから来るグリードと言う男に大事に育てた箱入り娘が熱っぽい視線を向けているのですから当然です。
しかも相手が王子ならまだしも、ただの平民。それも鍛冶職人がマラクサスを倒したなど到底信じられないからです。
その横で伯爵の不安を掻き立てるようにブランドという伯爵の弟子であり、アイリーンの婚約者である彼はグリードは詐欺師だと言い切ります。
若い男がアイリーンを手に入れるためだけに詐欺を働いた。
グリードを疑って憚らない彼は、グリードが現れるなり、彼に噛みつきました。
伯爵に挨拶を申し上げます。
通例通りの挨拶をしただけだというのに、名乗りもしないなど失礼だと騒ぐブランド。
その姿にグリードもただならぬ雰囲気を感じます。
伯爵はそんなブランドを諫めることなく、話を進めます。
要件はもちろんマラクサス討伐に関すること。
ですが、その話し方にはグリードを疑っていますという雰囲気がかなり漂ってきます。
なんとかグリードも仲間たちと戦ったからとか、マラクサスはそんなに強くなかったとか誤魔化しますが、
伯爵はグリードがアイリーンを得るための自作自演を打ったのではないかと暗にほのめかすような物言いで睨みつけてきます。
そんな伯爵にグリードも思わず怒りが沸き上がります。
かなりの安価で剣を作って、娘の命を助けたのですから、こんな態度をされる覚えはないからです。
そこにアイリーンがグリードはそんな人ではないと口を挟みますが、ブランドがそれを許しません。
腰に差していた剣を抜くブランドはその化けの皮をはがし、アイリーンの目を覚ましてやると強く床を蹴りました。
お前の実力を見せろ!そう飛びかかってくるブランドにグリードは容赦なく大剣を取り出します。
誤解が解けるならと言いながらもほぼマックスの力で大剣を振るとあっけなくブランドの体はひゅーんっと飛んで行ってしまいました。
ですが、飛ばされたブランドは平民で力仕事をしているからだとその筋力を理由付け、技術戦に持ち込もうと距離を詰めます。
それももちろんグリードのほうが上です。
足元に切り込んできたブランドの剣をあっけなく止めたグリードは足でブランドをまた吹っ飛ばしました。
ここまでブランドが圧倒されるのは当然です。
彼のレベルは200ほどですが、グリードのステータスと武器、そして戦士のときの経験がそのレベル差を簡単に埋めていたのです。
アシュル―の息子
吹っ飛ばされたブランドはもう最後だと必殺に近い技を繰り出すために魔法をかけ始めました。
その姿にただの剣士じゃなかったのかと驚くグリードですが、ブランドの次の言葉に目を見開きます。
父から教わった最強の魔法だ。
偉大なる大魔法士、アシュル―伯爵の次男であるこの僕がお前を倒してやる!
アシュル―、その名前に以前の屈辱が蘇り、動くことのできないグリード。
そんなグリードが父の名前を聞いて驚いていると思い込んだブランドは剣を振りますが、もうときすでに遅し
あのアシュル―の息子だとわかれば、手加減をする必要はありません。
グリードはなんのためらいもなくファグマの剣舞を繰り出すと向けられる魔法を打ち返し、ブランドを吹っ飛ばしました。
父直伝の魔法でも倒せなかったことに驚くブランドですが、もう1人驚いている人物がいました。
それはステイム伯爵。彼はファグマの名前に聞き覚えがあったのです。
ファグマの名前を聞くなり、アイリーンを妻にしてくれと懇願する伯爵にグリードは目を見開きます。
優しく、穏やかで、美しいアイリーン。
NPCを嫁にするなど笑われるかもしれませんが、これだけ美しければこれからのことも楽しみです。
うへへと下品な笑みを浮かべるグリードの前にまだあきらめていないブランドが立ちます。
所詮グリードはプレイヤー、ブランドたちNPCにとっては不老不死の存在です。
いずれアイリーンが年老いて1人取り残されてしまうのなら、グリードには預けられない。
もう一度ブランドは剣に魔力を注ぎ込みました。
決定
そうして立ち向かってきたブランドですが、ファグマの剣舞の殺によってあっけなく壁の中に突っ込みました。
そんなブランドを置いて、グリードは結婚の話を進めようとしますが、いまは転職クエストの真っただ中です。
今すぐに結婚は出来ないというグリードにステイム伯爵はいつでも構わないと笑います。
疑ってすまなかった。そう言ってステイム伯爵はレベッカ神に転職クエストが早く終わることを祈ると言いました。
レベッカ神、その名前にレベッカ教の司祭であるカーサスのことを思い出しました。
パブラニウムを作るのに必要な4つの神からの祝福の一つ、レベッカ神との親交がステイム伯爵にあると気付いたグリードは紹介状を頼みました。
それはレベッカ教の教皇に謁見を申し込むもの。
こうしてグリードはサティスファイにいる20億人以上のプレイヤーの中で初めて貴族の娘婿に選ばれた男となりました。
ステイム伯爵との話を終え、鍛冶場へと戻ったグリードをトゥーンが待ち構えていました。
彼は最近ギルドに入った6人のうちの1人です。
俺の武器を作れ
ジャイアントギルドの奴らを倒した奴と戦うからと言って、近くにある資材につばを吐いたトゥーン。
グリードはいまどこにつばを吐いたんだ?と怒り心頭で問いますが、トゥーンはレベル100が歯向かうなと強気で返します。
目的はあくまでも仮面の男。
お前に頭を下げるつもりはねぇ、殺すぞ。
そういうトゥーンに深い溜息を吐いたグリードは小さな短剣を取り出すとぎろりと睨みつけました。
ですが、トゥーンは完全に油断しているらしく拳を握るとグリードに飛びかかります。
先ほどレベル200のブランドを倒したのですから、グリードはこんな男簡単に倒せると彼もまた油断していました。
ですが、トゥーンの腕力に目を見開きました。
『テムパル~アイテムの力~』62話の感想・考察
転職クエスト達成の兆しが見えた62話となりました。
驚きはアイリーンとの結婚ですよね。
たしかにアイリーンは可愛いし、優しいし、器量もよいですから奥さんにはぴったりだと思いますが、本当にグリードでいいんでしょうか?
まぁ、本人たちがいいならいいとは思いますが・・・
それより問題はトゥーンですよね!
突然襲い掛かってきた無礼な態度を取るトゥーンを前にグリードは勝てるのでしょうか?
もし負けたら前のようにいじめられっ子に戻ってしまうような気がします。
63話からも目が離せませんね!
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