この記事では『潰れる家門を生かしてみます』の35話のネタバレと感想をお伝えしていきます。
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『潰れる家門を生かしてみます』35話のネタバレ
これからの話
父である伯爵を前にテラはいくつかのお願いをします。
まずはエリオス製薬で行っている人材育成のための後援事業です。
優秀な人材を見つけては厳しい審査を行い、その審査をくぐり抜ければエリオス家がバックアップをするという事業。
それにテラはある人材を紹介したいというのです。
そのためにオリバーへ審査を頼みたいというテラはその人物に身分や学歴などはないと言うので伯爵は少し躊躇う様子を見せます。
ですが、テラはとにかく審査を受けさせて欲しいと頼みます。
どうやらその人物に相当自信があるらしいテラの姿に伯爵は思わず感嘆の息を漏らしました。
もう少し早くこの姿が見られていればもっといい教育と環境を与えたのにと後悔しますが、もう後の祭りです。
それに今からでも遅くないと、ダーボンへ行くのが辛かったらここに残ってもいいと言い出しました。
突然の伯爵からの申し出にテラは驚きますが、もし本当にそうすればいくらエリオス家とは言え、影響があるのは間違いありません。
中立派として絶大な権力を持つ父であろうと、着任地を変えるようなことをすれば閑職に回されてしまうでしょう。
出来るだけ早く戻ってきます。
そう言い切ったテラは話を戻して、とにかく紹介する人材を見て欲しいといいます。
さらに話に出したのは離れにいるニルスという使用人と前に話したピーターです。
怒りの矛先
お前はどこかに行け!
伯爵との話を終え、自室に戻ろうとしていたテラとベスを階段の上で待ち受けていたジェイソンから激しい罵声が飛びます。
思わずその声に驚いてしまったベスの足は階段から滑り落ち、体が下へと落ちて行きます。
そんなベスはなんとか手すりを掴んで無事でしたが、その場にへたり込んでしまいます。
もちろんそんなベスを見て、ジェイソンを許すテラではありません。
ベスに下がるように伝え、勢いよく階段を上ったテラはジェイソンの前に立ちます。
あまりにも堂々としたテラの姿に一瞬たじろいだジェイソンですが、怒り狂っているのか、すぐにテラに掴みかかりました。
もちろんその怒りの内容というのはジェイソンを叩き落としたことです。
正直、自業自得としか言えないのですが、ジェイソンはテラが死にたがっていると言って憚りません。
怒りのままに罵声を浴びせてくるジェイソンにベスは人を呼ぼうとしますが、この豚を突き落とすぞとテラの肩を押して見せます。
どこまで卑劣なのでしょう。
このままではいけないとテラは3回瞬きをするとベスに部屋に戻るように命令をしました。
そうしてベスが立ち去ると何をしているかわかっているのかとジェイソンに問います。
ですが、ジェイソンは自分の名前をもう二度と呼ぶなと怒るばかりで、話になりません。
殺してやる。そう言わんばかりに肩を掴まれ、背後には階段。
このままジェイソンに押されれば、無事では済まないというのにテラは挑発するように父に言いつけるぞと言います。
するとどうでしょう、思った通りジェイソンの怒りはさらに燃え上がります。
もう失うものなんてない!
啖呵を切るジェイソンですが、まだまだ失うものはある。そうテラはにやりと笑いました。
切り札
その頃、テラに逃がされたベスはテラの自室であるものを探していました。
それは以前テラが自分にジェイソンがなにかしてきたら、持ってきてほしいと言っていたもの。
母や自分を守るものだというそれは隠してあると言われただけあって、なかなか見つかりませんでしたが、鏡台の引き出しの奥にそれはありました。
小さな指輪ケースほどのそれを大事そうに胸に抱えてベスが持ってきたのを見るとテラは手を伸ばします。
ほら、お兄様へのプレゼントよ。
一体今度は何をされるんだと焦るジェイソンですが、その箱の中身を聞いて目を見開きました。
皇宮中央銀行に作られたジェイソン名義の秘密金庫。
その金庫の鍵がベスの持ってきた小さな箱に入っているというのです。
しかもそれに付随する暗号まで口にしたテラにジェイソンは一体なにを考えているんだと冷や汗を流します。
そうその金庫の中身は金品などではありません。
面接官たちを買収するために使った金と買収された面接官のリスト。
それがこの金庫に入っているのです。
もしもその中身が父や治安部にバレたのなら、今度こそ本当にジェイソンは無事では済まないでしょう。
青ざめるジェイソンを前にテラはこれを出さなかった自分の優しさに感謝しなさいと笑います。
一体テラが何を考えているかはいまだにわかりません。
ですが、これが外に出れば、無事では済まないのは事実。
ジェイソンはその鍵をひったくると逃げるように階段を駆け下りて行きます。
そんなジェイソンの背中にテラは残酷にもある事実を伝えます。
同じ鍵がもう一つあるということ、つまり金庫の中身とまったく同じものがもう一つあるというのです。
これはただの脅迫の材料です。
あと3日で実家からテラはダーボンへと立ち去ります。ですが、この家にテラの母は残ることになります。
そうなればジェイソンの牙が母に向かうことは火を見るよりも明らか。
そこでテラはジェイソンを牽制し、脅迫するためにもう一つの鍵を用意したのです。
金庫の中身をどうするかはジェイソンの自由ですが、もし母に手を出すようならジェイソンが一番嫌がる方法で鍵を使うだけです。
もちろんもう一つの鍵のありかなんて教えません。ジェイソンが力づくで奪うのが目に見えています。
ですが、教えたところでジェイソンごときでは奪えないような人に預けてはいません。
ジェイソンははったりだろうと笑いますが、はったりじゃなかったらどうなるかわかってる?とテラは問い詰めます。
テラ、母、それ以外にもテラの味方となっている人たち。
そのすべてをジェイソンの毒牙から守る一手、それがその鍵でした。
『潰れる家門を生かしてみます』35話の感想・考察
なんだかとってもすっごくすがすがしい35話となりました。
これまで居丈高に威張り散らしてきたジェイソンがこれまで馬鹿にしてきたテラにやられてタジタジになっている姿は一見の価値がありました!
ダーボンに行くまであと3日。最初は母以外に味方のいなかったテラの周りにはベスを始めとして多くの味方ができました。
そんな彼ら一人一人の力はテラよりも圧倒的に弱いものです。
大事な味方を守るためにテラが用意した最強の鍵。一体この鍵を前にジェイソンはどんな行動を起こすのでしょうか?
追い詰められたバカほどなにをするかわかりません。36話も楽しみですね!
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