できるメイド様【49話】ネタバレと感想!




この記事では『できるメイド様』49話ネタバレ感想をお伝えしていきます。

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ネタバレはしてほしくない!という方はご覧にならないでくださいね。

『できるメイド様』49話のネタバレ




噂の2人

2人が視察へと出かけた後、宮廷に残された貴族たちはこそこそと話していました。

それはマリが皇太子妃になるのではないかという噂。

皇太子妃候補2人を置いて、マリのみを連れて出た皇太子にその噂が出ないわけがありません。

しかし、そんな噂がされているとも知らず、揺れた馬車の中でマリは皇太子の腕の中にいました。

「怪我はないか?」

皇太子の声に我に返ったマリは驚いて跳ねるように体を起こしました。

動揺しているマリをよそに冷静な皇太子は落ちてしまった資料などを拾い上げて、座席に戻ります。

『皇太子の胸に抱かれたなんて恥ずかしくて顔も見られない!』

心の中が騒がしいマリは赤くなりそうな顔を必死に抑え込んで、顔を下に向けます。

そのせいか、目の前に座ってこちらを見てくる皇太子の視線には気付けませんでした。

『胸の高まりが抑えきれない』

やっぱり一人で来るべきだった。

そう後悔する皇太子の想いはマリに伝わらないまま、馬車はまた走り出します。

わん
すっごくいい雰囲気でしたね!またすれ違いです!あぁ、もどかしい!

良すぎる待遇

がたがたと揺れる道を駆け抜け、馬車は少しだけ開いた場所で静かに止まりました。

ようやく地面に足をついたマリはほっと息を吐き出します。

ずっと馬車に揺られていたのだから当然ですよね。

「殿下、思ったよりも日が落ちるのが早く、野営をしてもよろしいでしょうか?」

空を見上げればもう夜明けがすぐ近くまで迫っていて、このまま進むのは危険だと判断した皇太子はその言葉にうなずきました。

ですが、すぐにあることに気が付き、焦ります。

初めての野宿にはしゃぐマリ、彼女が快適に過ごせるほどの装備はありません。

この近くに人が住んでいる場所はなく、内戦の時にすべて焼き払ったので建物も残っていません。

「宮殿のベッドくらい柔らかく暖かいものを用意してくれ」

一応野営用の寝具の装備はありますが、こんなことを言われるのが初めての騎士は不思議そうな顔をします。

ですが、皇太子の命令。頷かないわけにはいきません。

「今日だけ我慢してくれ」

それから少しして、マリは皇太子に案内された場所に目を丸くしました。

弥栄用途は思えない豪華なベッドが目の前にあるのですから当然です。

どう見ても皇太子用のそれはマリが使えと言いますが、元々不眠症の皇太子がその辺で眠れるとは思えません。

それでも断り切れず、マリはベッドの中に潜り込みました。

にゃあ
こんなにマリのことを大事にしていたら噂になって当然ですよね。
皇太子は無意識なんでしょうか?

野宿の夜

満点の夜空の下、用意されたふかふかのベッドの上でマリは皇太子のことを考えていました。

皇太子は成果を挙げれば誰でも称賛し、認めた者の失敗を責めたりしない。

主君として本当に素晴らしい人格を持った皇太子のそばをマリはいつか離れなくてはいけません。

クローヤン王国の王女であるマリが皇太子のそばを離れないでいられる方法。

そんなことをマリが考えているとも知らず、皇太子もまた焚火のそばでマリの事を考えていました。

「寒くないだろうか」

慣れない野宿でも快適に過ごしているだろうか。

なにをマリにしてあげられているだろうか。

穏やかに眠っているマリの毛布を掛け直してやりながらそっとその頬に指先を伸ばします。

どんなに努力をしても目を離すことのできないマリ。

このまま自分のものにしてしまいたい。

そんな気持ちと一緒に触れそうになる指先を握り込んで、隠してしまった皇太子にある人が声を掛けました。

「あまり感情を押し殺し過ぎるのもよくありません」

それは護衛についていたアルモンドでした。

いつか後悔するときがくる。感情から目を離したそのことを

そういうアルモンドの顔は少し曇っています。

「経験談か?」

いやに現実的な言い方をするアルモンドもまた、感情を押し殺し、後悔した過去がありました。

帝国のためだけに存在しており、それ以外に何も意味がない。

皇太子は誓いを立てて、これまで帝国のためだけに生きてきました。

その事実が、過去が、マリの頬に触れる指先を止めるのです。

気を紛らわそうと夜闇の向こうに見える道に散歩に向かう皇太子。

その背中にアルモンドは最後にと忠告しました。

「あまり自分を追い詰めないでくださいね」

わん
時に高すぎる地位は自由を奪いますよね。
ですが、皇太子には自分の思うままに生きて欲しいです。マリのためにも!
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『できるメイド様』49話の感想・考察

すれ違う2人の想いがもどかしい49話となりました。

クローヤン王国の王女としてそばを離れなければいけないマリ

帝国の皇太子として国のために感情を優先できない皇太子

お互いに自分の立場のせいで思いを口に出来てはいませんが、思い合っているのはひしひしと感じますよね!

こういうのってそばから見ているのはときめきますけど、当人はすっごく苦しい状況のことが多いと思います。

早く2人には幸せになってほしいですね。

視察で2人の気持ちが近付くのが楽しみです!50話からも目が離せませんね!