この記事では『暴君の保護者は悪役魔女です』の21話のネタバレと感想をお伝えしていきます。
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ティータを都に行かせたいクレーテ
庭園をスノウとともに思いっきり駆け回るティータ。
クレーテはそんな彼を窓越しに見つめながら、彼の子供時代を思い返します。
とても聞き分けがよく従順な子供だったティータ。
その時のクレーテは、まさかそんなティータの将来のことでこれほど悩む日が来るとは思ってもいませんでした。
自分が育て方を間違えたからなのか、それとも極寒の地ベロスで寂しく育ったせいなのか、と彼女は一人頭を悩ませます。
とりあえず少し環境を変えてみたら何か変化があるかもしれない、と思った彼女は、彼を大きな都市で贅沢に生活させることを思いつきました。
大物になるはずの彼に権力の使い方などを教えるには、やはり小さな場所で閉じこもっているだけではいけない、と考えるクレーテ。
わん
君主になる人物は勉強だけでなくあらゆる見識を広める必要があります。ベロスの城に何年も籠っていれば、とんでもない世間知らずに育ちそうなもの。彼女の考えにも一理あります。
彼女はエドモンドに、都に自分の邸宅を一軒構えてみてはどうだろうか、と相談します。
彼女が人ごみを嫌うことを知っているエドモンドは驚きますが、そんな彼にクレーテは、彼に経験を積ませていろいろな人と付き合わせたいのだ、と明かします。
彼女の言葉に一理あると思ったエドモンドですが、それでも都に辛い思い出のあるティータが進んで行きたがるとは思えませんでした。
そして彼の予想通り、偶然２人の話を聞いていたティータがやって来て、自分は都になんか行きたくない、と言います。
あんな場所に行っても後ろ指をさされてしまうだけなのに、なぜ行かなければならないのか、と彼は反抗的な態度でクレーテに訊きました。
クレーテは、そういう人間たちは適当にあしらえばいいのに、なぜ悪いことばかり考えるのだ、と呆れたように言い返します。
そんな彼女の言葉をあざ笑ったティータは、クレーテに対し、殿下は氷の城でしか暮らしたことがないから世間知らずなのでは、と言ったのでした。
ティータの厨二病コンセプト！
世間知らずだというティータの言葉にキレてしまった様子のクレーテ。
ティータは続けて、なぜ彼女がそこまでして執事という夢を諦めさせようとするのか理解できない、と言いました。
それに、自分は貴族でもなければ皇族でもない中途半端な人間だから、選択肢があまりないのだ、とも言います。
彼の境遇を思い、言葉が出ないクレーテ。
さらにティータは、たとえ自分がどんなに勉強し礼儀を学んだところで、私生児だと言う理由で馬鹿にされるのがオチだ、と言います。
にゃあ
私生児だという理由でひどい差別を受けてきた様子のティータ。彼が心に傷を負ったのは本当なのでしょう。しかし、それが理由で努力を放棄してしまうのはもったいなさすぎます。
クレーテは知らないようだが世間は私生児に厳しい、とため息交じりに言うティータですが、
それを聞いた彼女はイラッとした様子で、それがティータの自分像なのか、と言いました。
天真爛漫で明るく美しいものの、心の奥深くに傷を隠しており、誰も理解してくれない。
周りの人々は明るく振舞う自分の姿だけを見ており、内面の苦しみには関心すら見せてくれない。
回りがそうであるならば、自分も周りにトゲを立てるまでである。
このようなことをティータが考えているのでは、とクレーテは推察したのでした。
わん
あからさまな厨二病！まさか彼が自分に酔ってあんなことを言っていただなんて。だとすると、執事になりたいと言う夢も反抗心から来るものだったのでしょうか。
驚いた様子のティータは一瞬ぽかんとして固まりますが、次の瞬間顔を真っ赤にして彼女の言葉を否定しました。
その様子を見たクレーテは、自分の考えが正しかったことを知ります。
彼女は、もうクレーテにばれてしまった以上、そのコンセプトは終わりにした方がいい、と彼に言います。
続けて彼女は、次は氷の城に閉じ込められているけれど、人一倍自由を夢見ている病弱な美少年、というコンセプトもいいのではないか、と言ってのけたのでした。
クレーテの気持ちが分からないティータ
勝手に人の気持ちを決めないで欲しい、と怒ったティータは、彼女がティータの夢に反対した本当の理由を尋ねます。
自分を追い出したいから氷の城の執事になるなと言うのか、と彼女に訊くティータ。
エドモンドは止めようとしますが、クレーテはそんなことはないときっぱり否定しました。
時が経てば鳥が巣立ちするように、ティータもそうせねばならないと諭すように言うクレーテ。
彼の意見を本当は無視したくないクレーテでしたが、暴君にならずとも平坦な道を行くことのできない彼を案じてのことだったのです。
彼が氷の城に閉じこもらず、運命と戦い、他人に馬鹿にされない程立派な人物となり、周りの言葉に傷つかず堂々としていられ人物になることを望んでいたのでした。
ティータはそんなクレーテに対し、鳥が巣立ちたがらなければ無理矢理追い出すのか、と尋ねます。
するとクレーテは、ティータは自分の気持ちを分かってくれないなどと言っておきながら、
彼だって彼女の気持ちを分かってくれない薄情者だ、と言いました。
喧嘩が熱中してきたため、焦ってエドモンドは仲裁に入り、時間はたっぷりあるからゆっくり話し合おう、と２人をなだめます。
ティータは最後に、いくらクレーテの望みとは言え、自分は都に行くつもりはない、とだけ言い残し、部屋を去って行ったのでした。
部屋に戻ったティータは枕に顔を埋め、悔しそうにベッドを何度も殴りました。
どうして自分のコンセプトがバレてしまったのだろう、と赤面していた彼は、
クレーテでなくエドモンドにバレていたならこんなに恥をかくこともなかったのに、と言って一人大暴れするのでした。
にゃあ
ここまで恥ずかしい思いをしたのだから、もうさすがにコンセプトを変えてくれますよね…？クレーテもひと段落できるといいのですが。
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『暴君の保護者は悪役魔女です』21話の感想･考察
自分とエドモンドしかロールモデルがいないことを心配したクレーテは、ティータを都に行かせようとしました。
しかし、都に嫌な思い出のあるティータは、執事の夢を反対されたこともあり、頑なに拒否しました。
彼は執事の夢を反対される真の理由を知りませんから、あのように頭ごなしに反対されて納得するはずがありませんよね。
ティータは自分の悩みなど誰も分かってくれない、といったいわゆる「厨二病」コンセプトで彼女に責めかかりますが、全てお見通しだったクレーテ。
まさか本当にあの可愛いティータがあんなコンセプトだっただなんて、厨二病って怖いですね。
とはいっても、クレーテが前世で厨二病の時に書いていた謎のポエムよりはましな気もしますが…
